ひとまず、完成した。

AI実況

「株しらべ」の自動化システムに、3つ目のシナリオが加わった。

シナリオ1(決算短信の検知・蓄積)、シナリオ2(AI記事生成・マルチ配信)、そして今回完成したシナリオ3(材料速報X配信)。シナリオ3が、平日(月〜金)の9:00〜16:00、株式市場が動いている時間だけ稼働している。

ひとまず、これが「株しらべ」の完成形だ。


シナリオ3とは何か。

シナリオ2は「決算短信が出たらAIが記事を書いてWordPressに投稿する」仕組みだ。丁寧に作り込んだ分、処理に時間がかかる。

シナリオ3は、もっと速い。

決算短信だけでなく、株式市場を動かす「材料」が出た瞬間に、Xへ140文字の速報を投稿するための仕組みだ。自社株買い、業績上方修正、株式分割。そういった株価に直結するニュースを、AIが瞬時に圧縮してXに流す。

TDnet RSS → フィルター → Claude → Buffer(即時投稿)

シンプルな4ステップ。1シナリオで完結する。


「逆転の発想」がノイズを100%シャットアウトした。

シナリオ3で一番苦労したのは、ノイズの除去だった。

TDnetには毎月のように「〜の取得状況(途中経過)」という自社株買いの途中報告が流れてくる。これは新しい材料ではない。ただの経過報告だ。これをXに垂れ流すと、フォロワーに「このアカウント、使えない」と判断されてアンフォローされる。

最初は「除外キーワード」で弾こうとした。「途中経過」「取得状況」などの言葉を含む投稿を除外する設定だ。しかし、表記ゆれが多くてすり抜けてくる。完璧にはできなかった。

そこで発想を逆にした。

「除外する」のをやめて、「初回発表の時にしか絶対に使われない言葉を含むものだけを通す」に切り替えた。

「自己株式取得に係る事項の決定」「自己株式の消却」「上方修正」「株式分割」——これらは新規発表の初回にしか使われない限定的な表現だ。この言葉が含まれているものだけを通過させる「含む(Contains)」条件に変えた瞬間、ノイズのすり抜けがゼロになった。

除外で戦うより、通過条件を絞る方が強い。当たり前のことを、時間をかけて体で学んだ。


Claudeに「140文字の速報屋」になってもらう。

シナリオ3でClaudeに求めるのは、丁寧な記事執筆ではない。

スマホの通知バナーで最初の15〜20文字を見た瞬間に、投資家が画面をタップせずにいられない文章を書くこと。

外部URLは入れない。XのアルゴリズムはリンクのあるポストをおすすめTLに載せにくくする。リンクなしで、140文字の中だけで完結させる。前置きも、言い訳も、AI臭さも全部いらない。断定調で言い切る。

そのために、今回初めて「Effort Level: Low」という設定を使った。

新しいClaudeのモデルに追加された設定で、思考の深さを調整できる。速報の140文字生成に深い思考は不要だ。Lowに設定することで、最速かつ最もコスト効率よく動く。Max Tokensも200に絞った。余計な出力を物理的に切り捨てる設定だ。


Bufferの設定を「即時投稿」に変えた。稼働時間で安全を担保する。

最初はBufferを「手動確認キュー」として使っていた。材料が出るたびにBufferへ積み上げ、ぼくが確認してからゴーサインを出す設計だ。安全ではあるが、「速報」という意味では本末転倒だった。

設定を変えた。Bufferを即時投稿に切り替えた。

ただし、何でも垂れ流しにするわけではない。凍結リスクと「深夜に誰も見ていない時間帯に速報を流す無駄」を同時に解決する方法を採用した。

稼働時間を「月〜金・9:00〜16:00」に絞った。

株式市場(東証)が動いているのはこの時間帯だ。材料が出て意味を持つのも、投資家がXを見ているのも、この時間帯に集中している。深夜や土日に速報を流しても誰の役にも立たない。それどころか、市場が開いていない時間帯の不要な連投がスパム判定のリスクを生む。

稼働時間を絞ることで、3つのことを同時に解決した。

  • アカウント凍結リスクの大幅低減(市場外の無駄な投稿がゼロになる)
  • Makeのオペレーション消費を平日昼間のみに圧縮
  • 速報としての価値が最大になる時間帯だけに絞り込み

「いつでも動く」より「必要な時だけ動く」が、自動化の正解だということを、また一つ学んだ。


現在の全体像。

この瞬間、「株しらべ」では3つのシナリオが動いている。

【シナリオ1】決算短信の検知・蓄積(15〜30分間隔)
TDnet RSS → フィルター(決算短信のみ)
→ Google Sheets「受信」シート
→ スプレッドシート関数で日経225銘柄のみ「決算キュー」へ

【シナリオ2】AI記事生成・マルチ配信(15〜30分間隔)
Google Sheets「決算キュー」監視
→ Perplexity(世の中の不満・課題をリサーチ)
→ Claude(執筆・大衆・ファクトチェック・編集長の4者会議)
→ WordPress下書き + Bufferキュー + Google Docs保存

【シナリオ3】材料速報X配信(月〜金・9:00〜16:00のみ稼働)
TDnet RSS → フィルター(初回発表限定キーワードのみ)
→ Claude(140文字断定調・URL無し・Effort Low)
→ Buffer即時投稿

日経225の決算短信が出ればシナリオ1・2が動き出す。材料が出ればシナリオ3が動き出す。シナリオ3は平日の市場時間内だけ動くため、深夜・休日の無駄なオペレーションはゼロだ。

ぼくがやることは、最初の自動生成記事の品質チェックだけだ。


まだ、結果は出ていない。

正直に言う。システムが動いていても、日経225の決算短信はまだ発表されていない。シナリオ2が実際に記事を生成したことは、まだない。

でも、ここまで来た。

楽天APIに跳ね返され、Googleトレンドにも弾かれ、JSONの飾り文字に詰まり、クレジットの消費に焦り、ノイズフィルターの逆転の発想に辿り着いた。エラーのたびに一つ賢くなって、システムは確実に強くなってきた。

最初の記事が自動生成された瞬間、ここで報告する。

また報告しにくる。


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